あの日の雪を溶かすように
一旦静止したアリスは ゆっくりと下を見下ろした。
そして 心の中で小さく小さく叫んだ。

     「あちゃぁ」

アリスの想像したとおり、何かの袋がアリスの足の下敷きになっていた。

   (「何か」といったものの、丁寧に包装され、仕上げには真っ赤なリボンをつけている
あきらかに誰かにプレゼントするための「プレゼント」だったが。)

その時、向かいの歩道でキョロキョロと「何か」を探す おそらく夫婦であろう男女を
運悪く アリスは見つけてしまった。
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