あの日の雪を溶かすように
「家、こっから近いの?」

「…すぐそこだから、大丈夫。」
アリスはまた、力無く微笑んだ。

「…なぁ、マジで大ジョブ?顔色よくねぇんだけど…」

「…マジで大丈夫。んじゃ、バイバイ。」

フラフラとした足取りの彼女の背中は、前に見た時よりも一回りも二回りも小さくなったように シュウには見えた。

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