あの日の雪を溶かすように


「…死なないよ。
絶対大丈夫だって…。」


「……」


「ホラ、とりあえず 中入ろう。
体、乾かさなきゃさ。」


小さく頷いたアリスに、シュウの知っている凜とした彼女の面影は無く、
まるで冬を迎える草木の様な儚さと、頼りなさだけが感じられた。




< 185 / 313 >

この作品をシェア

pagetop