あの日の雪を溶かすように
「…私って、先輩の、何ですか?」
「…ぇ?」
確かに、葵のハズなのに
…いつもの葵では、なかった。
「先輩にとって、私は、何ですか?」
「葵…?」
「…」
葵はドアの前で俯いたまま、それ以上喋らなかった。
「…私にとって…葵は…
…友達、だよ。
たった一人の、その…
かけがえの ない…私にとっては…
…家族みたいなさ。
私に、とっては…。」
「…」
葵は俯いたまま、何も喋らないままで