あの日の雪を溶かすように



ゆっくりと上体を起こす。


痛い、というより、だるい。
とてつもなく。


だが、アリスには
そんな瑣末なことを考える
余裕すら無かった。


頭に響く、
考えたくもない 状況。

胸は不安で
押し潰されそうになる。



まさかだ。

あれは ただの夢なんだ。

夢、夢。ユメ。

あいつはきっと
もうすぐ 私の見舞いに来るんだ。


ホラ、いつもみたいに
アホな声出して。

バカ丸出しの大声出して。

また、私を困らせるんだ。


ホント、
困った後輩なんだ…アイツ…



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