あの日の雪を溶かすように





「…ウッ……
……ヒィィン…」




何もかもが現実の中、
アリスのすすり泣く声だけが、
狭い病室に響いた。



日だまりを失ったアリスには、
雪を溶かす方法が、
それしか思い付かなかったから。



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