あの日の雪を溶かすように


「ぁあ!はいっ…ちょっと待ってください!今ケイタイ直したんで
…どこにやったっけ?…あぁ、ありました。
今 8時30分くらいっす。朝の。
先輩がここに運ばれたのは昨日の11時過ぎだったんで、
けっこう寝てましたね。
あ、記憶あります?昨日の?」





葵は忙しそうに言った。

(…運ばれてから、そんなに寝てたんなら、意識不明の重体だったのかな…
だったら、今頃こんなとこに寝てないか。
つーか記憶…あるし。
そっか。運ばれてフツーに寝たんだ。)

アリスは自分の中で疑問を解決した。葵に聞くと、もっと疲れるから。



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