あの日の雪を溶かすように
「…で、大ジョブなんすか?」

葵はアリスを覗き込むようにしていった。実に心配していそうな目で。

アリスは彼女のことを、うるさくて、人なつこい年上(!)だと認知していた。
それに、やたらと人に感情移入してきて、何かとおせっかい焼きだ。
はっきりいって、うっとうしい。

でも、アリスは彼女のことが好きだ。

アリスは彼女に癒しを求めている。
彼女の純粋すぎる優しさに、
知らずの内ではあるが、アリスは確実に心地よさを感じていた。


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