あの日の雪を溶かすように


「…なんでそんなコト、聞いてみた?」


「…なんとなく。
この景色見てたら…一瞬、…
いや…
なんとなく、だよ。」


「…いそうだもんな。
この景色の中に。
神様。景色の…どこかに…」


「もしさ…」


「うん?」


「もし、神様がいるとしたら…何を聞く?」

「聞く?願う、じゃなくて?」


「うん。聞く。
何でも、答えてくれる。
間違いなく。」



「…」


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