あの日の雪を溶かすように


「これは、君に宛てられたモノだね?」


アリスは黙ったまま俯いていた。


「おぃ…アリス…」


シュウも駆け付けて、
アリスの肩を揺らす。


「この子はね…
あの日のクリスマスから…
ずっと同じ時間に、
毎日ここに来てたんだよ…。
この、プレゼントを持ってね。」


「…」
アリスは黙ったまま、
箱も見ようとしない。


「…ある日を境に、
何故だかパッタリと来なくなったんだ。」


「…」



「火事だった。彼は…助からなかった…」


「…」


「この箱は、
焼け跡から見つかってね…」


「…」


「だから私が引き受けて、毎日、同じ
この時間に
こうして…」


「…」


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