あの日の雪を溶かすように
桜は男子にアレコレと聞かれていたが、対照的にアリスは独りで雲を見つめていた。
もちろん、周囲の女子もついさっきの出来事を気にはしていたのだが、
誰一人アリスには近寄らなかった…。
それに、女子から言わせてみれば、見知らぬ男子と会話しても、
取り乱したり、はしゃぐ様子もなかったアリスに対して
「やっぱりね…」
と、思うだけで、特におもしろみもなかったし。
が、その実、アリスは自分の胸の高鳴りが周囲に聞こえていないか不安だった。
アリスはかなり無理をしていたのだ。
自らが築いてきたイメージを崩したくなかったし、
こんなことで赤面したんじゃ、かっこ悪い。
言うなれば、アリスは必死に冷静だった。
それからというもの、桜はアリスに話しかけることを日課にしだした。
たまにはアリスを笑わせるほどになった桜は、それだけで周囲の関心をよせていた。
また、アリスもこの日課に、少しずつ安息を感じていたし、
お互いを名前で呼び出した辺りから、
アリスとサクラの距離も急速に縮んでいった。
もちろん、周囲の女子もついさっきの出来事を気にはしていたのだが、
誰一人アリスには近寄らなかった…。
それに、女子から言わせてみれば、見知らぬ男子と会話しても、
取り乱したり、はしゃぐ様子もなかったアリスに対して
「やっぱりね…」
と、思うだけで、特におもしろみもなかったし。
が、その実、アリスは自分の胸の高鳴りが周囲に聞こえていないか不安だった。
アリスはかなり無理をしていたのだ。
自らが築いてきたイメージを崩したくなかったし、
こんなことで赤面したんじゃ、かっこ悪い。
言うなれば、アリスは必死に冷静だった。
それからというもの、桜はアリスに話しかけることを日課にしだした。
たまにはアリスを笑わせるほどになった桜は、それだけで周囲の関心をよせていた。
また、アリスもこの日課に、少しずつ安息を感じていたし、
お互いを名前で呼び出した辺りから、
アリスとサクラの距離も急速に縮んでいった。