あの日の雪を溶かすように
「…ストーカー」

「えっ?」
アリスのつぶやきはいつだってサプライズだ。今回も例外ではなかった。

「すとーかーなんだよ。その男っ!」
アリスが投げやり気味に言った。

「うっそ!!
ぇえぇー…まじすか!?やばくないすか?」
葵は驚きの声をあげた後、小声でそう答えた。

「やばいんだよ。だから、今度会ったら…」


「警察には言ったんすか!?」
アリスが喋るのを途中で葵は身を乗り出して遮った。

 

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