あの日の雪を溶かすように
「……」

それから数分、二人の間には沈黙が続いていた。

自分で過去をぶっちゃけた上勝手に泣き出し、
さらにはアリスまでを巻き添えにした桜は取り戻したくも無い冷静さを取り戻し、

「穴があれば入りたい」心境に落ち込んでいた。

被害者・アリスもまた、自分のキャラを守りつつこの沈黙を打ち破る術を、
白い息を見つめながら考えていた。
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