あの日の雪を溶かすように
「で、実際どーするかね?」
アリスがレジの前で唐突に言った。

「何がっすか?」

「その、片山ってのが来たら。」

「あぁ。何だかんだ気になッてんじゃないすかぁ。もう。」

「葵ほどでもないけどね。」
アリスが冷たく返した。

「えぇと、とにかくそんな冷たい態度じゃダメダメっすから
…そだ!前会った時って、どんなだったんすか?」

「前?」
葵がコクンとうなずく。



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