犬猫系彼氏との付き合い方


式も終盤に近づき、ブーケトスの時間。


私が投げたブーケは、綺麗な山なりのカーブを描き音羽ちゃんの手の中に落ちた。


音羽ちゃんは照れ笑いながら、口パクで「ありがとう」と言い、幸せそうに目を細めた。


……次に結婚するのは音羽ちゃんかぁ
いい彼氏さんだといいな


その様子を眺めていると、突然先輩に腕を引っ張られる。


そしてみんなに気づかれないような場所へつき、向かい合う。


……いやいや、主役ふたりが消えたんだから1人くらい気づいてよ…


「やっと二人きりになれたね」


そういいながら抱きついてくる今の先輩は、犬系。


「どうしたんですか、先輩」


そう言うと突然先輩はムッとした顔になった。

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