マシュマロな彼
「雪は…?」
遠慮がちに聞こえた声。
そうだよね。雪がいなかったら不思議だよね……。
「恋ちゃんと保健室………かな?」
へへへ…と笑ってみせる。
そんな私を雄也くんは、悲しそうに見ている。
そんな顔、されたくないのにな。
「さっ!帰ろ」
一刻も早く帰りたい、そんな気持ちから、私は雄也くんの手をとって引っ張った。
だけど………
「雄也くん?」
雄也くんは、一歩も動こうとしない……。
「桜ちゃん…」