マシュマロな彼
「え?」
「私が、私が…佐伯くんを怒らせるような事をしてしまったの」
涙で潤んだ瞳。
その瞳からは、それが真実なのか、真実ではないのかが読み取れない。
本当なの?そう雄也くんに目で聞いた。
でも、雄也くんはバツが悪そうな顔をして、目をそらせた。
誰も本当の事を話してくれない。
こんな事しててもらちが明かない…………。
だから、
「私、もう帰るから…」
そう言って、保健室を後にした。
結局…私はまた逃げてしまう。