マシュマロな彼





それから、学校が終わった後、雪と一緒に下校。



雪も私も家が近いから歩き。



実は、雪の家が近いって事最近知ったんだ。



なんで今まで気が付かなかったんだろ?



こんなにかっこいい人が近所にいたら、絶対に気付くと思うのに……。



下駄箱に行こうとするとき、雪は決まって「ちょっと待ってて?」って言う。



それが私は気になって気になってしょうがない。



下駄箱にバレちゃ悪いものでもあるのかな?……なんて。




前に雄也くんに聞いてみたんだけど



雄也くんは「ラブレターじゃないの?」だって。




そうかもしれない……。


雪なりにそういう事に気を使っているのかも…。


そう思うと、笑みがこぼれた。




それから、戻ってきた雪は「はいっ」っと言って



可愛い顔の割には大きな手を私の前に差し出した。




これは、手を繋げって事だよね?……恥ずかしい。




真っ赤になったと思われる顔。



そんな私の手を、雪は何も言わずに取って歩き出した。


もう……、幸せ。



それから、雪に家まで送ってもらって「またね」っと言って、雪は帰っていった。



そんな私の頭の中は、ある作戦でいっぱい。



明日が楽しみ……、その日私は寝るまで終始ご機嫌だった。



お兄ちゃんから気持ち悪がられるほど。






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