マシュマロな彼
恋ちゃんが去った後の中庭は、何事もなかった頃の静けさを取り戻していた。
さっき恋ちゃんに言われた言葉。
「どうすればいいの…」
泣きそうな気持ちを言葉に出してみた。
いっぱいになってこぼれそうな気持ち。
本当に…パンクしちゃいそうだった。
こんな時……、どうすればいいのか私にはわからない。
いつまでも雪に頼ってちゃいけないって事……、本当はずっと前から思ってた。
今までも…そしてこれからもいろんな人に埋もれて過ごしていくんだって思ってた。
小さくなって、なるべく人と関らないようにして………。
どうしていいのかわからない気持ちを抱えて、大きな桜の木の前にしゃがみ込んだ。
そんな私とは対照的に、目の前にある桜の木が堂々と枝を揺らした。