マシュマロな彼
・決戦の朝?
昨日、ガッツポーズとした道のど真ん中を、堂々と胸を張って歩いている私。
その目の下には、いつかにもあったもの凄いくま……。
あれから気合を入れまくったにもかかわらず
緊張と不安から昨日はあまり眠れなかった。
やっと眠れたかと思ったら、夢に恋ちゃんが出てくるんだ。
その横には、何故か楽しそうに笑う雪の姿。
そんな二人の様子を見ている私は、夢の中では何も出来なかった。
ただただ叫んでた。
そんな私の声に気付かず、二人は行ってしまう……、そこで何度も目が覚めた。
その夢は、なんだかこれから起こること……つまり正夢なんじゃないかって。
そう思ったら、眠ろうにも眠れなかった。
そんな感じで迎えた朝は、昨日とは全く違って見えた。
いつも以上に、一つ一つの動作にも気合を入れる。
お兄ちゃんも、今朝は私のただならぬものを感じたのか、軽率に話しかけてこなかった。
だけど、堅く靴紐を結んでいるときに
「頑張れよ」
そういって、背中を軽く押してくれた。
そんな事を考えている間にも見えてくる、学校の校門。
その周りには、いつものように先生たちが立って、挨拶をしていた。
あれを通ったら、もう………。
門の前で立ち止まると、不思議そうな顔をしている先生なんて気にせずに、深呼吸をした。
そして……
「おはようございますっ」
これまでに絶対しなかったあいさつを大きな声でした。
これは、私の決意の表れ。
これから何があっても、乗り越えていけるって証なんだ………。