マシュマロな彼



化粧には「化ける」という文字が入っているのも納得いける。



前まで、貧疎だった顔もパッっと明るくなり、まるで自分じゃないみたいだ。



膝が半分隠れるくらいにまであったスカートも、膝より上まであけた。


恋ちゃんは、これがわたしの答えだという事を悟ったかのように、凄い形相で見ている。



まわりの人たちも、私の変貌振りには凄く驚いているみたい。



まぁ、何よりも先生の反応が少し楽しみだったりする。



お化粧は、前から少しだけ興味があったものの、道具を買う……ぐらいで満足してしまっていた。


だけどいざ化粧をしてみたら、自分で言うのもなんだけど、やっぱり前よりも断然かわいい。


これで、自信が持てた。



朝、お母さんは少し驚いていたけど、そんなには気にしていなかったらしいし



お兄ちゃんも、普段と変わりなく接してくれた。



これからだよ……。



これから。




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