マシュマロな彼






「えぇ…っ?」



目に飛び込んできた先生の顔は、どこか面白そうな…困ったような…そんな表情。



なんで……



「もー、俺を困らせたいからって桜を苛めないでよ」



そういった雪の声は、さっきまでの声とは打って変わって


いつも通りの柔らかい声だった。



えーっと、どういうこと?



雪の胸の中、梅田先生と雪の顔を交互に見ながら



頭の中を整理する。




「って…、梅田先生は雪を困らせたかったってこと?」



「うん、そーいうこと」



ってことは、梅田先生は私のことがタイプってわけでもない…ってことだよね。



そんな私の心を読んだような一言……。




「あぁ、八枝の事はマジでタイプだから安心しろ」





……安心できるわけありません。







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