マシュマロな彼
「もぉ…ほんとに怖かったんだからぁ」
「よしよし」
笑いを堪えた様なその声は、私の心を逆撫でする。
怖かったっていってるのに…。
だけど、雪の胸の中はやっぱり私が1番安心できる場所。
トク……トク……
規則正しいそれは、本当に心地よいものだった。
「はぁ…、八枝悪かったって。
今度、保健室のベッド一時間貸切にしてやるから」
……それっていい事?
私に言われたその言葉で喜んだのは、私ではなく……
「うっそー!うめっちーありがとっ」
なぜか雪だった。
「まぁ、防音設備がなってないからな…。2人で楽しめっ」
「うんっ。さくらの乱れ……んっ」
そこまで聞いてやっと2人の言いたい事がわかった私は
体中が真っ赤になるのをかんじた。
それから先のマズイ事をいいそうな雪の口を急いで手で覆った。
あっ、あぶない………。