マシュマロな彼




慌ててあたりを見渡すと、そこはなんでもない保健室。


混乱する頭の中は、落ち着きを失っていた。


さ、さっきの夢だったの?



目の前の雪は、ベッドの上でお腹を抱えて笑っている様子。



うわ……っ、恥ずかしいー…。



消えてしまいそうな思いで、雪から掛け布団を取り上げ、顔を包んだ。



きっと今、顔が真っ赤になってるから雪に見られたくなかった。


なのに……なのにぃ…



「きゃはは!!さっくら、かわい~」




布団の中にいても届く雪の声。


やっぱり、笑っているようで、さらに恥ずかしさを覚えて、なかなか顔の熱が取れない。




うぅ~…、ゆきのばかぁ…。





< 228 / 281 >

この作品をシェア

pagetop