マシュマロな彼
慌ててあたりを見渡すと、そこはなんでもない保健室。
混乱する頭の中は、落ち着きを失っていた。
さ、さっきの夢だったの?
目の前の雪は、ベッドの上でお腹を抱えて笑っている様子。
うわ……っ、恥ずかしいー…。
消えてしまいそうな思いで、雪から掛け布団を取り上げ、顔を包んだ。
きっと今、顔が真っ赤になってるから雪に見られたくなかった。
なのに……なのにぃ…
「きゃはは!!さっくら、かわい~」
布団の中にいても届く雪の声。
やっぱり、笑っているようで、さらに恥ずかしさを覚えて、なかなか顔の熱が取れない。
うぅ~…、ゆきのばかぁ…。