マシュマロな彼




「ふ~ん、楽しみなんだぁ」



ルンルン気分でいた私の耳に、突如聞こえてきた声。


この声って……



「あんたさ、雪の事が好きなの?」


「な……っ」


「こっちの方が楽しみかも…、なんて。あっつい事言ってくれるね」



桜の幹の裏側から現れた人は………






この前会った、男の子だった。



「俺さ、雪のイトコなんだ」


「イトコ……?」


「そう、雪の母さんの姉さんの息子が俺」


「は、はぁ……」



いきなり何言い出したの…この人?


何の前触れもなく話し出した男の子に困惑しつつ、雪の事が知りたかった私は興味津々で聞いていた。





< 242 / 281 >

この作品をシェア

pagetop