マシュマロな彼
それから、カキ氷を一通り食べて帰ろうと思った時、既に時刻は6時。
夏とはいえ、夕日は傾き始めていた。
あれほど溢れかえっていた人たちも、疎らになってきて……。
「ん〜…、そろそろ帰ろっか」
「そうだね」
雪と私は帰ろうと水着を着替え、歩きだした。
「えっと……ここの道をこう行って」
「えっ?右に曲がるんじゃなかったっけ」
「あれ……?」
さっきから、何度も同じ場所を行き来してるのは……私の気のせいでしょうか?
家が近いとはいえ、ここは結構な田舎で……。
しかも、私も雪も…一度も行った事がない場所なわけで……。
もしかして、私達……
「雪……もしかして、迷っちゃったとか?」
「えへ」
私達……迷ってしまったみたいです。