マシュマロな彼
「だって……、今から歩いて駅までいけないじゃん」
「でも……だからって」
今の位置から、駅までの距離は結構ある。
歩いていったら、駅まで行けない訳じゃないかも知れないけど、道知らないし……日も傾いてるし。
どうやらやっぱり……
「泊まる所探そ?」
「………うん」
泊まるしかないみたいだ…。
「雪……、嘘だよね」
「ううん、本気だけど?」
「本気って、ここ……」
「そうだね」
暗くならないうちにと、早歩きで泊まる所を探していた私達は、やっとの思いでその場所を見つけた。
既に足は棒の状態……。
やっと休める…そう思った私の前に現れたのは、ピンク色した大きな建物。
知識の無い私にだって、ここがどんな場所なのかはすぐにわかった。