マシュマロな彼
どきどき……
どきどき…………
心臓の音が離れている雪にも聞こえちゃいそうで、胸を無意識に押さえていた。
握り締めていたせいで、さっきまで冷たかったお茶も、生ぬるい状態……。
雪は、ベッドにうつ伏せになったまま何にも喋らないし……。
き、気まずい~~~!!
「ゆきぃ?」
重い沈黙に耐えられなくなって、勇気を出して声をかけてみたけど……
「………」
返事が、ない。
「ゆきぃ?無視しないでよ」
「んあ……」
んあ…?
んあ、って……。
「雪く~ん」
座っていたソファーから立ち上がり、ベッドに歩み寄ってうつ伏せになっている雪の顔を覗きこんだ……。
「寝て………っきゃ!!」
雪の寝顔が見えてホッっと一息した瞬間、突然強い力で引っ張られて、目の前に白い天井が広がった。