マシュマロな彼




突然の出来事に、心臓がドクドクと激しく波打ち、体は硬直したまま動かなくなった。



な、なにが起こったの……?


困惑する頭の中で感じるのは、手首にじんわり感じる温かみ。


おそるおそる顔を横に向けると、雪の綺麗な顔がすぐ側に!!



「うきゃあ……」


ビックリしたのと、見とれちゃったので、ため息にも近い声が口から漏れた。



あまりにも近くにある顔は、傷一つ無くて、いつも開いているクリクリした目もしっかりと瞑っている。



鼻筋通ってるな~


肌、綺麗だなぁ~


まつげ長いなぁ~



今まで気付かなかった事が、次々とわかってきて無意識に顔の筋肉が緩んだ。



こんな可愛い彼氏がいるなんて……、私って幸せ者だ、なんて。


1人自慢してみちゃったり。





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