マシュマロな彼



そんな事を考え、部屋に戻ろうと足を一歩踏み出そうとした瞬間……



―――…ガラッ



「へ………」

「あ………」



しばらくの沈黙。


私は、何故かそれを足元からじっくり見てしまった。


そして……


「い、いや~~~~~~っ!!」


今出る限りの声を思いっきり出して叫んだ。


私の目の前に現れたのは、裸の雪だった。


両手で目を覆ってしゃがみこむも、さっきの光景が頭から離れない。



見ちゃった!!

男の人の…雪の……裸見ちゃった!!


心臓の音が頭まで響いてきて、頭の中がクラクラする。



「ふわっ!!へ……、ヤバ!!」


上から慌てふためく雪の声が聞こえるけど、この場から動けそうにもなくって…



「は、早く服着てぇ!!」


やっぱり、そう叫ぶしかなかった。





< 265 / 281 >

この作品をシェア

pagetop