マシュマロな彼
「桜、耳まで真っ赤になってるし。そんなに俺の裸が……」
雪が近づいてくる気配がしたと思ったら、耳元に唇を寄せられ……
「きゃあ!!何いってんの~」
「照れなくってもいいんだって」
「ばか!!」
私の顔が人生で1番赤くなった瞬間、雪は意地悪げに笑った。
「もう!!雪はなんでそんな事いうの?」
「さぁ~?わかんない」
悪戯っ子みたいに少し舌をだして挑発するような視線を向けてくる雪に、きゅんとしたような、ムカッ…っとしたような。
変な感情を覚えた。
だけど、雪の顔は子供っぽい表情から急に大人っぽい表情になって―――…
「な……っ、変なことしないって約束だからね!!」
「ん、わかってる」
そう言いながら、私の髪の毛を手に取り耳にかける雪に、いつもはあまり感じない男っぽさを感じて、全身が身震いした。