マシュマロな彼




「うん。心配した」



私と違って素直な雪………。


最初、私はいつも素直な雪が羨ましかったのかもしれない。


それがいつの間にか、恋へと変わって行き……。


今では、そんな雪と私は恋人同士。






「でさ、桜。外………見て?」


ぼーっと雪と出会った頃の事を思い出していると、雪の声がした。



そ、外って………?



その言葉の意味が分からないながらも、窓から外を見た。



窓の外は、いつもと同じ風景で何一つ変わった事はない。



……………なんにもないんだけど。




「こっち、こっち〜」



不意に、雪の声が携帯からではない所から聞こえて来た。






……………も、もしや。





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