記憶薔薇園



そして、この屋敷は国際的にも有名な治安警察部隊長のルーシェ・ラベネスが住んでいる。

治安警察部隊とはその名の通り治安維持に務めるエキスパートで、剣士や魔術師、弓使いなど戦闘に精通した者達の集団である。

『ルーシェ様……もう5年も経ってしまいましたね』

本当の家族がいながら訳あって長い間親戚の元で暮らしていた私を使用人として雇いたいと急きょ依頼が入ったのだ。


「さあ、こちらへ」

執事と思われる老人がルーシェ様がいる書斎へと案内する。屋敷の中は思ったより質素であるが洒落たデザインになっている。

辺りを見回しているうちに書斎へに着いた。

「旦那様がお待ちです」

執事がドアに手をかける。

『ルーシェ様にやっとお会い出来る……』

心臓がまるで踊っているような感覚と自然と沸き上がる笑顔に戸惑いながらもドアの向こう側を見つめた。

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