30分の待ち時間
海
「うっわー!」
「すっげー…!」
走り出した太一を追いかけていくと。
目の前に海が広がった。
「海なんて久しぶりに見た…!
しかも夕方の海だ!」
「砂浜の方行ってみるか?」
「うんっ!」
何も言っていないのに、あたしたちは走り出す。
そして勢いよく砂に着地した。
「ぅわっ!
砂が靴の中はいった!」
「俺も入った……」
2人して片足立ちになり、靴の中にはいってしまった砂を取る。
両足の靴から砂を落とす。
「太一。
この辺来るの初めてって言っていたよね?
何で海があることわかったの?」
「やっぱりスズは馬鹿だな」
「はぁ!?」
いきなりの毒舌!?
さっきあたしに毒舌だって言ったけど、太一の方が毒舌よね!