30分の待ち時間
「…なぁスズ。
スズのこと、俺に教えてくれない?」
「えっ!?」
「勿論タダとは言わない。
俺も教えるから」
「教える……?」
太一が一体何をあたしに教えるの?
「スズと一緒。
俺も最近、学校行くの嫌だった。
人間関係に…ちょっと色々あって。
疲れていた時に乗り過ごして。
同じようスズに会った」
「太一……」
「スズのこと、俺に聞かせてくれない?」
「…じゃあ太一のも、教えてくれる?」
「勿論。
ほら、よく言うじゃん?
誰かに話すとスッキリしたって」
「言う言う。
じゃ、最初はあたしからね」
「おう!」
あたしは1回深呼吸をして話しだした。
何で言ったのかわからない。
だけど言いたくなったのかもしれない。
彼もあたしも、
学校で色々あったから――――