30分の待ち時間
幼馴染の変化 太一side
「さて。
今度は太一の番だよ」
泣き止んだスズが、涙で真っ赤になった目で言って来た。
「…やっぱり俺言わないと駄目?」
お互い話そうと言いだしたのは俺だけど。
…やっぱりいざとなると言いたくねぇな。
「駄目。
あたしの聞いてくれたんだもん。
今度はあたしが、太一の話を聞く番だよ」
「…………」
「ほーら太一」
でも、スズは話してくれたんだ。
…しょうがねぇ。
言いだしっぺだし。
俺も話すとするか…。
「…俺、ずっと片思いしていたんだ」