好きで、言えなくて。でも、好きで。
「離さない。お前は覚えていないと言ったが、昨日俺に大好きと言ったんだぞ。」
「そ、そんなもの、酔っ払いの戯れ言じゃないですか。本気にしないで下さいよ…」
身長と体格に差がある為、威叉奈の体は棟郷にすっぽりと抱きすくめられてしまっていて、棟郷に敵意があるわけでもないのでろくに抵抗が出来ない。
「戯れ言でも俺は嬉しかったんだ。お前の口から聞けたから。それに、それにだ。好きだということを証明するって、俺にキスしたんだぞ?」
思い出してしまい、抱き締める腕に力がこもる。
「きっ………!!す、するわけないじゃないですか!」
「だが、ほんとの」
「か、管理官が酔っ払って変な夢でも見たんですよ!私がするなんてあり得ない!」
「あり得ないって……」
あり得ないと言われたことがショックで、抱き締める力が緩んでしまった。
「わ、私は管理官のことなんて、き……………、好きなんかじゃありませんからっ!!」
「吹蜂っ!」
隙をついて棟郷の腕を振り払い離れた威叉奈は、脇目も振らずに走り出した。
「そ、そんなもの、酔っ払いの戯れ言じゃないですか。本気にしないで下さいよ…」
身長と体格に差がある為、威叉奈の体は棟郷にすっぽりと抱きすくめられてしまっていて、棟郷に敵意があるわけでもないのでろくに抵抗が出来ない。
「戯れ言でも俺は嬉しかったんだ。お前の口から聞けたから。それに、それにだ。好きだということを証明するって、俺にキスしたんだぞ?」
思い出してしまい、抱き締める腕に力がこもる。
「きっ………!!す、するわけないじゃないですか!」
「だが、ほんとの」
「か、管理官が酔っ払って変な夢でも見たんですよ!私がするなんてあり得ない!」
「あり得ないって……」
あり得ないと言われたことがショックで、抱き締める力が緩んでしまった。
「わ、私は管理官のことなんて、き……………、好きなんかじゃありませんからっ!!」
「吹蜂っ!」
隙をついて棟郷の腕を振り払い離れた威叉奈は、脇目も振らずに走り出した。