好きで、言えなくて。でも、好きで。
歩み寄る覚悟と受け入れる勇気
「…ぅ……っっ………」
「管理官っ………!」
「す、いほ…う?」
棟郷が目を開けると、ドアップの威叉奈がいた。
「起きたか。」
「賭狗膳……!」
威叉奈の助けを借りて起き上がってみると、威叉奈の後ろから賭狗膳とホッとした表情の早乙女が覗き込んでいる。
「しぶとい奴だな。」
「ほっとけ。」
白い部屋で聞く賭狗膳の嫌味は、その表情で安堵からきていると分かり、苦笑いで返す。
「ずっと、握っててくれたのか?」
「………へ?」
優しく微笑む棟郷に、威叉奈は変な違和感を覚える。
包帯を巻いた右手には、自分以外の温もりを感じて。
「っ………―――!!??」
目線を手に向けた威叉奈は違和感の正体に気付く……というより、自分のした行動に。
「かかか、花瓶の水、替えてきますっ……!」
「す、吹蜂?!」
気付いた瞬間顔が赤に染まり、バッと手を離して、備え付けの花瓶を持って物凄いスピードで出ていってしまった。
自分の行動を誤魔化す為に目に付いた花瓶を選んだようだが、その花瓶に花は挿っていなかった。
「管理官っ………!」
「す、いほ…う?」
棟郷が目を開けると、ドアップの威叉奈がいた。
「起きたか。」
「賭狗膳……!」
威叉奈の助けを借りて起き上がってみると、威叉奈の後ろから賭狗膳とホッとした表情の早乙女が覗き込んでいる。
「しぶとい奴だな。」
「ほっとけ。」
白い部屋で聞く賭狗膳の嫌味は、その表情で安堵からきていると分かり、苦笑いで返す。
「ずっと、握っててくれたのか?」
「………へ?」
優しく微笑む棟郷に、威叉奈は変な違和感を覚える。
包帯を巻いた右手には、自分以外の温もりを感じて。
「っ………―――!!??」
目線を手に向けた威叉奈は違和感の正体に気付く……というより、自分のした行動に。
「かかか、花瓶の水、替えてきますっ……!」
「す、吹蜂?!」
気付いた瞬間顔が赤に染まり、バッと手を離して、備え付けの花瓶を持って物凄いスピードで出ていってしまった。
自分の行動を誤魔化す為に目に付いた花瓶を選んだようだが、その花瓶に花は挿っていなかった。