好きのカタチ
第一章
1
「俺と付き合ってくださいっっ!」
唐突だった。私の頭の中は混乱して、何を言っていいのか分からない…………。
私がずっと片想いをしていたであろう佐藤くん。今彼が私の前で頭を下げている。
「…………返事を聞かせてくれると嬉しいんだが…………?」
やや上目遣いの視線がいたい。
「よろしく…お願いします…………」
私は顔が真っ赤になっていたことであろう。でも、しっかり返事がいえた。
これが私と佐藤くんとの出会いだった
新上部高校。ほんの9年前にできた真新しいコンクリートの白が眩しい、清潔な学校。
やっと始まる!という期待と多くの不安。
186 佐藤 龍生
210 山下 櫻子
受験の合格発表のとき私は息をのんだ。
佐藤くんと同じ高校に合格したから、
やったっ嬉しい。ではなく、嘘…気まずい
だった。
私は中三の春。受験だからといい佐藤くん
を避けていた。集中できないし相手にも迷惑をかけてしまう。そう伝えると佐藤くんは「じゃあッ俺も同じ高校受けてやるよっ」
ややイラつき気味に何処か子供のように負けず嫌いな彼は必死に勉強してくれた。
とても嬉しかったのに……何か、もやもやする。私が言ったのに。もう距離を置こうって、でもしっかり追いかけてくれた。
唐突だった。私の頭の中は混乱して、何を言っていいのか分からない…………。
私がずっと片想いをしていたであろう佐藤くん。今彼が私の前で頭を下げている。
「…………返事を聞かせてくれると嬉しいんだが…………?」
やや上目遣いの視線がいたい。
「よろしく…お願いします…………」
私は顔が真っ赤になっていたことであろう。でも、しっかり返事がいえた。
これが私と佐藤くんとの出会いだった
新上部高校。ほんの9年前にできた真新しいコンクリートの白が眩しい、清潔な学校。
やっと始まる!という期待と多くの不安。
186 佐藤 龍生
210 山下 櫻子
受験の合格発表のとき私は息をのんだ。
佐藤くんと同じ高校に合格したから、
やったっ嬉しい。ではなく、嘘…気まずい
だった。
私は中三の春。受験だからといい佐藤くん
を避けていた。集中できないし相手にも迷惑をかけてしまう。そう伝えると佐藤くんは「じゃあッ俺も同じ高校受けてやるよっ」
ややイラつき気味に何処か子供のように負けず嫌いな彼は必死に勉強してくれた。
とても嬉しかったのに……何か、もやもやする。私が言ったのに。もう距離を置こうって、でもしっかり追いかけてくれた。