青い春の真ん中で
テスト前は、部活もなくて一斉に下校していく。
廊下の窓から人の波が門に向かって流れていくのをぼんやり見つめていた。
「歩成ちゃん?帰る?」
芽衣に声をかけられて、振り向いた。
「ねぇ…私さっきから気になってたんだけど」
門を指差した瞬間。
「ちょっと、ちょっと!あれっあれ見て」
沙由奈が走ってきた。
「私も思ったんだよ!健斗くん…?だよね?」
沙由奈が大きく頷いた。
「え?どこ?」
真紗希が後ろから窓をのぞき込む。
「あ、健斗っぽい!」
興奮する3人の視線が芽衣に向かう。
「え?」
芽衣がゆっくり窓をのぞいた。
その時、廊下の向こうの方から声がした。
「あ!いた…芽衣ちゃん、ごめん。健斗が来てんだけど…」
瀬戸くんが廊下を軽く走りながら近づいて来る。
「あ、でも…迷惑なら俺から言っとくから。ごめんね、いきなり学校に来るとか驚くよな。でも…健斗、真っ直ぐな奴なだけだから。変な奴だって、思わないでやって…」
「うん。大丈夫、嫌じゃないから。ちょっと驚いたけど」
芽衣が窓の外の健斗くんを見ながらニッコリ笑った。
「ちょっと、行ってくるね!」
ちょっと急いでるのがわかる芽衣の後ろ姿。
後ろ姿を見送る私。
なんか、ちょっと寂しいんですけど。
傷心に浸っていると、
「あ!いたいた。もう、晴翔!急に走ってちゃうからびっくりするじゃん」
2組の女子が走ってくる。
サッカー部のマネージャーだ。
「晴翔はどうする?みんな先行っちゃったよ?」
さりげなく瀬戸くんの腕にタッチ。
廊下の窓から人の波が門に向かって流れていくのをぼんやり見つめていた。
「歩成ちゃん?帰る?」
芽衣に声をかけられて、振り向いた。
「ねぇ…私さっきから気になってたんだけど」
門を指差した瞬間。
「ちょっと、ちょっと!あれっあれ見て」
沙由奈が走ってきた。
「私も思ったんだよ!健斗くん…?だよね?」
沙由奈が大きく頷いた。
「え?どこ?」
真紗希が後ろから窓をのぞき込む。
「あ、健斗っぽい!」
興奮する3人の視線が芽衣に向かう。
「え?」
芽衣がゆっくり窓をのぞいた。
その時、廊下の向こうの方から声がした。
「あ!いた…芽衣ちゃん、ごめん。健斗が来てんだけど…」
瀬戸くんが廊下を軽く走りながら近づいて来る。
「あ、でも…迷惑なら俺から言っとくから。ごめんね、いきなり学校に来るとか驚くよな。でも…健斗、真っ直ぐな奴なだけだから。変な奴だって、思わないでやって…」
「うん。大丈夫、嫌じゃないから。ちょっと驚いたけど」
芽衣が窓の外の健斗くんを見ながらニッコリ笑った。
「ちょっと、行ってくるね!」
ちょっと急いでるのがわかる芽衣の後ろ姿。
後ろ姿を見送る私。
なんか、ちょっと寂しいんですけど。
傷心に浸っていると、
「あ!いたいた。もう、晴翔!急に走ってちゃうからびっくりするじゃん」
2組の女子が走ってくる。
サッカー部のマネージャーだ。
「晴翔はどうする?みんな先行っちゃったよ?」
さりげなく瀬戸くんの腕にタッチ。