青い春の真ん中で
有輝がどんな風に思っていたかはわからない…


だけど、私…有輝に甘え過ぎていたのかもしれない。


人の心は絶対じゃないから。

結婚したって離婚するぐらいだもん。

変わることって…きっと止められないんだろうけど。


だったら、どうして有輝の心変わりに、もっと早く気づかなかったんだろう…


どうして…私、自分の気持ちでしか動けなかったんだろう。


どうして…もっと有輝に伝えなかったんだろう。



涙が止まらない。

空はあっという間に夜へと変化していた。

月明かりで波がキラキラ光る。


防波堤の上、ぼんやり立ち尽くす。


私…女の子としての才能ないのかな。

もう…恋をできる気がしない。


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