青い春の真ん中で
さっき、緑井くんと話してたの見てたんだ。

沙由奈はまだ緑井くんが好き…


だからって自分勝手過ぎるし、芽衣を恨むこと自体、間違ってる。

妬むことにエネルギー注ぎすぎだし。自分の恋がうまくいかないのを芽衣のせいにして…

あんな風に芽衣を傷つけて。

これをいつまでも続けていいはずない。
終わらせなければ…

大きく深呼吸して、階段を駆け下りている時、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。

私は自分のクラスを通り過ぎる。


「あ、歩成っ」


真紗希がバツ悪そうに声をかけて、駆け寄ってきた。

私は足を止めず、真紗希を睨んでそのまま3組へと向かった。


「歩成、待って。どこ行く気?」


真紗希が慌てて追いかけてきた。




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