青い春の真ん中で
「歩成ちゃん、ありがとう。私も歩成ちゃんみたいに強くなりたいなぁ」
屋上のコンクリートの上に座る私達に優しい風が吹く。
「芽衣は強いよ。今までずっと1人で戦ってきたでしょ?」
「戦ってなんか…」
芽衣は首を振った。
「沙由奈の悪口言わないし、心折れそうになっても立て直して引きずらないし」
芽衣は照れくさそうにうつむいた。
しばらく静かな時が流れた。
芽衣が急に顔を向けた。
「さっき…恋がどうとか言ってたけど。沙由奈ちゃんが私に何か怒ってるってこと?私、何かしたのかな?」
不安そうな顔。
そっか…芽衣はまだ知らないんだった。
自分がいじめられた原因を。
「沙由奈には好きな人がいたの。だけど、好きな人にもまた別に好きな人がいたの」
言葉を選びながらゆっくり話し始めた。
屋上のコンクリートの上に座る私達に優しい風が吹く。
「芽衣は強いよ。今までずっと1人で戦ってきたでしょ?」
「戦ってなんか…」
芽衣は首を振った。
「沙由奈の悪口言わないし、心折れそうになっても立て直して引きずらないし」
芽衣は照れくさそうにうつむいた。
しばらく静かな時が流れた。
芽衣が急に顔を向けた。
「さっき…恋がどうとか言ってたけど。沙由奈ちゃんが私に何か怒ってるってこと?私、何かしたのかな?」
不安そうな顔。
そっか…芽衣はまだ知らないんだった。
自分がいじめられた原因を。
「沙由奈には好きな人がいたの。だけど、好きな人にもまた別に好きな人がいたの」
言葉を選びながらゆっくり話し始めた。