青い春の真ん中で
「学校行く時間よ?早く起きなさいよ、歩成」


部屋のドアを開けてママが腕時計を付けながらバタバタと私を起こす。


いつもと同じように、朝から始まった。

私だけ昨日に取り残されている。


「今日は…無理…」


布団から少し顔を出して言う。


「熱?病気?大丈夫なの…?」

慌てて近づくママ。


軽く頷いた。

「だいじょぶ。生理なだけ」


「ああ…」


ホッとした顔。


「ちゃんと食べてね、もう私行かなきゃ」

バタバタと階段を降りる足音。


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