青い春の真ん中で
「歩成ちゃん、パズルしてるの?」

ベッドの下に置いてある、まだ未完成のパズルを指差している。


「あ、そうなんだよね。パズル好きなんだ。心落ち着くんだよね」


そう言いながらベッドの下からパズルを引っ張り出した。


「あ、でもほとんど出来てるね」


芽衣は興味深くパズルを見ている。


「綺麗だね、すごく…」


パズルは夕陽が海に反射してオレンジ色の空と海が広がる中に、砂浜ではしゃぐ人達のシルエットが映っている私好みのパズルだ。


「すごく気に入ってて。これは自分の部屋に飾ろうと思ってて」


パズルをするのは好きだけど、飾るのはだいたいリビング、玄関、トイレ…廊下の壁。


「やってみる?」

パズルを食い入るように見る芽衣の横顔に話しかけた。


「いいの?」


目を輝かせて芽衣が振り向いた。


そこから芽衣はパズルとにらめっこ状態で試行錯誤を重ねている。


その隣で高級チョコレートを食べながらそんな芽衣の様子を見ている私。



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