青い春の真ん中で
「うーん。難しいね、パズルって」

芽衣は寝転がってパズルとにらめっこを繰り返している。


「パズルしてて…最近思うんだけど。同じ形じゃだめ。違う形だからしっかりと繋がるよね。でも、どれでもいいわけじゃない。隣に来るのは全然違う形。それって、人も同じだよね…」


芽衣は不思議そうな顔でこっちを見た。


「友達とか恋人とか…もちろん自分と同じ人なはずはなくて。このパズルのピースみたいに…自分にないものを持っていて。2人で一緒にいることで補い合える。でも、何か衝撃でそれが外れたりするけど…喧嘩しても仲直りすることで、また繋がる」


浮いたピースを指で押してはめ込んだ。


「そうだね…自分と同じじゃない。人はそれぞれ違うね」


芽衣は頷いた。


「歩成ちゃん、真紗希ちゃん…私にないものが2人にはそれぞれある。だから補い合える…それは、沙由奈ちゃんにも…だよね?」


芽衣は私を見た。


「そうだね、沙由奈にも…きっとあるんだよね…」


部屋の中が静かになった。


「でも、私は今1番尊重したいのは、芽衣の気持ちだから」


芽衣の瞳が真っ直ぐこっちを見る。

少し笑って、ゆっくりと頷いた。
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