青い春の真ん中で
その時、チャイムが鳴りお昼休みが終わると同時にサッカー部の人達も教室に戻って行った。


「ね、放課後、暇なら今日オープンのカフェ行かない?2駅向こうの駅近くにできたみたいで」


真紗希が提案してきた。


「あ、でも芽衣…」


食べるの控えてる芽衣の方を向くと、


「行こう行こう!私もたまには糖分摂取したいし」


目を輝かせていた。


「じゃあ、また放課後!」


そう言って、それぞれ教室へ戻った。


戻るということは…


「あ、歩成ちゃん。さっきのクリームパンすごい美味しかった」


隣の席に座って無邪気な笑顔で笑ってる。

「また、ちょうだい?」


無邪気過ぎるだろ!
ひとのクリームパンを勝手に食べておきながら!


「パン好きなの?」

席につきながら、なるべく普通に動揺してるのバレないように…

< 93 / 163 >

この作品をシェア

pagetop