青い春の真ん中で
私は女の子なのに…瀬戸くんの腹筋とか腕とか指とか…そんなとこまで実はチェック済みだなんて、実はムッツリ?


意識し出すと止まらなくなる。


瀬戸くんがいる左側だけが熱くて固まってしまう。


1人で意識してバカみたい。

頭は冷静でも心が勝手に動いてしまう。


どうしちゃったんだろう…私。


「椎名?具合でも悪いのか?」


気づけば頭を抱え込んでいた自分に気づいてハッとする。


先生が不思議そんな顔で見ている。


「あ…いえっ。大丈夫です…」


私…ヤバ…

顔が熱くなってきた。


もう、私どうしたっていうのよ。


「歩成ちゃん、本当に大丈夫?」

隣の瀬戸くんが小声で話しかけてきた。


「うん、大丈夫…」

目が泳ぎながらクールに返事をした。

私らしくないなぁ、もっとしっかりしなきゃ…


大きく息を吐いた。
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