甘くない果実♡
先生のヒミツ
カリカリ...
永野先生
いつも笑わない。
何考えてるのか
全然分かんない。
そんな無機質な彼の横顔を
テストの答案用紙の空白に
ただぼんやり眺めて書いていた。
「あっ、」
不意に目が合って、
反射的にそらした。
「あと5分で終了です。名前の書き忘れ、解答欄の
順番にズレないかもう一度確認するように」
私はあわてて消しゴムで消した。
あぁ、こうゆう時に限って
うまく書けたりするんだよな。
さよなら先生
イラストみたいに私の心の中からも
簡単に消せればいいのに。