*+゜先輩*+。


その言葉に困ってしまい、まさか先輩との思い出の
ジュースがどうしても飲みたくてなんて言えない。


『いや…それはちょっと理由が』


「…ふぅん?
それ、前も買ってたからそんなに好きなのかと思った」


『えっ…?』


“前も買ってた”?


それって―


『先輩、覚えてたんですか?』


「何が?」


『前も買ってたって…
私が前あのジュース買ってたのを覚えてるんですか?』


「うん。
だってあん時も俺陽菜ちゃんのジュース取ってあげたじゃん。」


当たり前とでも言うような顔をして先輩は言った。


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